おととい(9月8日)放送されたドラマ、『天国と地獄』を見ました。
このドラマは、映画界の巨匠黒沢監督の作品のリメイク版だということですが、私はもとの映画を見ていなかったので、誘拐がらみのストーリーということしか知りませんでした。
近所のレンタルビデオ店では古い映画はあまり置いていないこともあり、ほぼ「まっさら」な状態で、佐藤浩市さん主演の『天国と地獄』を見たんですが・・・とてもおもしろく、感動したドラマでした。
いきなり人の命が絡む事件が起きたときに、決断を迫られる人たちのそれぞれの立場や感情の移り変わり、捜査状況や緊迫感など見ごたえがあり、「これからどう展開してゆくのか」と手に汗を握りつつ見て、人間にとっての「天国」と「地獄」とはどういうものか、と考えさせられました。
犯人側の動機が少し弱いような気もしましたが、その当事者本人の感じることというのは、外から見ただけの他人がうかがい知れないところがあるし、様々な事件が起きている現代の世相から見ても、「絵空事」とはいえないと思いました。
佐藤浩市さんの演じた主人公は、立場や移り変わる感情の表現など、共感を持ってみることができました。犯人役は、もうちょっとくせが強くても良いような感じもしましたが。
刑事役の阿部寛さんの怖い(?)目つきが印象的で、なによりも警察側を中心にした緊迫感、尾行のシーンなんかはとても見ごたえがありました。
主人公の妻を演じた鈴木京香さんには、マリアさまのような「母性」を感じました。とてもきれいで温かな存在の女性として、光っていました。
ドラマの終わり、クレジットタイトルのバックに流れる映像が、人間にとっての「天国」のようにも思えました。人間にとって一番大事なものはなにか、という主張が強く伝わってくるドラマでした。
また、ドラマの節目節目で、役者さんたちの動きでその場の空気が「ザワッ」と音を立てて変化するように感じるシーンが何箇所もあり、人の動きが感情をかもし出すということを如実に感じられて、心に迫るものがあり、見て良かったと思いました。
それに、アマゾンのレビューなんかを見ると、元の映画は、横浜が舞台ということですが、このリメイク版では小樽が舞台で、風景がとてもきれいに撮れていて、道産子としては嬉しいところです。
同じく、アマゾンのレビューで、刑事が犯人憎しのあまり、ちょっとやりすぎ、のところがあるが、見ているときはそれが気にならない、という主旨のものがありますが、私も同感です。
見終わった後で良く考えると、「やっぱりちょっとやりすぎ・・・かな?」という点もありますが、主人公の精神的・社会的な被害を考えると、刑事側の気持ちもわかる気がします。
このドラマを見逃した方のために、再放送して欲しいですね。
(これは黒沢作品のDVD)
私は黒沢監督の映画の方を見ていないので、このドラマと映画を比べることはできないし、ドラマ版の方は、やはりドラマの監督さんの意向が強く反映しているとは思いますが、元になる映画に力がなければ、ここまで迫力のあるドラマに仕上がらなかったのではないか、という気持ちがあります。
リメイク版というのは、元の映画が良くなければ作られませんから。
「やっぱり黒沢監督はすごいなあ」とも、改めて思いました。
で、次は、リメイク版第二弾の『生きる』を見るつもりです。『生きる』の放送は、昨日9月9日でしたが、私はリアルタイムでTVを見ることはあまりなくて、ビデオに撮っておいて、後で時間のあるときに見ることが多いので、『生きる』はまだ見ていません。
映画の『生きる』は、以前に「日本映画ベスト100」というような、日本映画のランキングの本でざっとストーリーだけを読んだことがありますが、映画そのものは見ていません。
第一弾の『天国と地獄』がとても良かったので、こちらも期待しています。楽しみです。
で、この『生きる』というタイトル。先日来このブログでちょこちょこ紹介しているコミックス『三丁目の夕日 夕焼けの詩』に同じタイトルの話があります。37巻目「木登り」に収録されている『生きる』。
『三丁目の夕日』には、犬や猫などの動物がいろいろと登場しますが、この『生きる』は、虫やネズミを殺せない、優しく生れてしまった野良猫の子猫が主人公です。
野良猫ですから、「生きる」ためにはどうしてもえさを自力で取らなければなりません。母猫のお乳を飲んでいる間はまだ大丈夫ですが、ひとり立ちの時期になっても、どうしてもこの子猫はネズミを殺せません。
子猫はやせ細ってふらふらになってしまいます。
そして、この子猫はある「天国」にたどり着きます。
この作品は、黒沢監督の『生きる』を意識していることは間違いないと思います。丸っこいかわいい線の『三丁目の夕日』が語る「生きる」も、印象的です。
私の本サイトはこちらです。(残念ながら、手が回らなくてコミックスの紹介はしていません。)こども図書館ドットコム
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このドラマは、映画界の巨匠黒沢監督の作品のリメイク版だということですが、私はもとの映画を見ていなかったので、誘拐がらみのストーリーということしか知りませんでした。
近所のレンタルビデオ店では古い映画はあまり置いていないこともあり、ほぼ「まっさら」な状態で、佐藤浩市さん主演の『天国と地獄』を見たんですが・・・とてもおもしろく、感動したドラマでした。
いきなり人の命が絡む事件が起きたときに、決断を迫られる人たちのそれぞれの立場や感情の移り変わり、捜査状況や緊迫感など見ごたえがあり、「これからどう展開してゆくのか」と手に汗を握りつつ見て、人間にとっての「天国」と「地獄」とはどういうものか、と考えさせられました。
犯人側の動機が少し弱いような気もしましたが、その当事者本人の感じることというのは、外から見ただけの他人がうかがい知れないところがあるし、様々な事件が起きている現代の世相から見ても、「絵空事」とはいえないと思いました。
佐藤浩市さんの演じた主人公は、立場や移り変わる感情の表現など、共感を持ってみることができました。犯人役は、もうちょっとくせが強くても良いような感じもしましたが。
刑事役の阿部寛さんの怖い(?)目つきが印象的で、なによりも警察側を中心にした緊迫感、尾行のシーンなんかはとても見ごたえがありました。
主人公の妻を演じた鈴木京香さんには、マリアさまのような「母性」を感じました。とてもきれいで温かな存在の女性として、光っていました。
ドラマの終わり、クレジットタイトルのバックに流れる映像が、人間にとっての「天国」のようにも思えました。人間にとって一番大事なものはなにか、という主張が強く伝わってくるドラマでした。
また、ドラマの節目節目で、役者さんたちの動きでその場の空気が「ザワッ」と音を立てて変化するように感じるシーンが何箇所もあり、人の動きが感情をかもし出すということを如実に感じられて、心に迫るものがあり、見て良かったと思いました。
それに、アマゾンのレビューなんかを見ると、元の映画は、横浜が舞台ということですが、このリメイク版では小樽が舞台で、風景がとてもきれいに撮れていて、道産子としては嬉しいところです。
同じく、アマゾンのレビューで、刑事が犯人憎しのあまり、ちょっとやりすぎ、のところがあるが、見ているときはそれが気にならない、という主旨のものがありますが、私も同感です。
見終わった後で良く考えると、「やっぱりちょっとやりすぎ・・・かな?」という点もありますが、主人公の精神的・社会的な被害を考えると、刑事側の気持ちもわかる気がします。
このドラマを見逃した方のために、再放送して欲しいですね。
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私は黒沢監督の映画の方を見ていないので、このドラマと映画を比べることはできないし、ドラマ版の方は、やはりドラマの監督さんの意向が強く反映しているとは思いますが、元になる映画に力がなければ、ここまで迫力のあるドラマに仕上がらなかったのではないか、という気持ちがあります。
リメイク版というのは、元の映画が良くなければ作られませんから。
「やっぱり黒沢監督はすごいなあ」とも、改めて思いました。
で、次は、リメイク版第二弾の『生きる』を見るつもりです。『生きる』の放送は、昨日9月9日でしたが、私はリアルタイムでTVを見ることはあまりなくて、ビデオに撮っておいて、後で時間のあるときに見ることが多いので、『生きる』はまだ見ていません。
映画の『生きる』は、以前に「日本映画ベスト100」というような、日本映画のランキングの本でざっとストーリーだけを読んだことがありますが、映画そのものは見ていません。
第一弾の『天国と地獄』がとても良かったので、こちらも期待しています。楽しみです。
で、この『生きる』というタイトル。先日来このブログでちょこちょこ紹介しているコミックス『三丁目の夕日 夕焼けの詩』に同じタイトルの話があります。37巻目「木登り」に収録されている『生きる』。
『三丁目の夕日』には、犬や猫などの動物がいろいろと登場しますが、この『生きる』は、虫やネズミを殺せない、優しく生れてしまった野良猫の子猫が主人公です。
野良猫ですから、「生きる」ためにはどうしてもえさを自力で取らなければなりません。母猫のお乳を飲んでいる間はまだ大丈夫ですが、ひとり立ちの時期になっても、どうしてもこの子猫はネズミを殺せません。
子猫はやせ細ってふらふらになってしまいます。
そして、この子猫はある「天国」にたどり着きます。
この作品は、黒沢監督の『生きる』を意識していることは間違いないと思います。丸っこいかわいい線の『三丁目の夕日』が語る「生きる」も、印象的です。
![]() | 夕焼けの詩 37―三丁目の夕日 (37) (ビッグコミックス) 西岸 良平 (1996/04) 小学館 この商品の詳細を見る |
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