今日も『シャーロック・ホームズの思い出(下)』(偕成社版)の収録作品について。
今日は『海軍条約』についてです。
今日、初めてこのブログにお越しいただいた方のために、偕成社版の『シャーロック・ホームズ全集』の説明を少し。(2度目以降の方は、適当にとばして下さい。)

私のサイト「こども図書館ドットコム」では、「シャーロック・ホームズ全集」(偕成社版)を紹介しています。
この偕成社版は、一般向けの文章を子どもに読みやすいように、平易な文章にしたシリーズです。中学生以上の方なら、一般向けの本の方をお勧めします。
『シャーロック・ホームズの思い出(下)』は、偕成社版の「シャーロック・ホームズ全集」の8冊目です。ホームズシリーズの2番目の短編集です。
『シャーロック・ホームズの思い出』には、11編が収録されていますが、この偕成社版は、子ども向けなので、ページ数の関係か、上下巻に分冊されています。
この本の表紙画像は、出版社の許可をいただいて、私の本サイトの『シャーロック・ホームズの思い出(下)』の説明ページに掲載しています。

『海軍条約』では、珍しくワトスンの学生時代の友人が登場します。外務省勤務のエリート、パーシー・フェルプスが大事な文書を紛失して、ワトスンを通じてホームズに助けを求めてくるという発端です。
この短編には、外務省のフェルプスの事務室などの簡単な見取り図が挿入されています。(ホームズに見せるために、フェルプスが描いたという設定。)
私は、推理小説の途中に挟まれているこういう見取り図が大好きです。
初めてこの短編を読んだときには、この図を楽しんで眺めつつ、推理をめぐらしたものですが、犯人はさっぱりわかりませんでした。短編だし、登場人物のリストをよく考えれば、わかったかも知れない・・・んですが、ドイルの一本勝ちでした。
外務省、大臣、重要文書の紛失とくると、後に書かれた『『シャーロック・ホームズの帰還』収録の『第二の血痕(しみ)』を連想します。
実は『第二の血痕(しみ)』は、この『海軍条約』の冒頭でも名前のみが挙げられて、今は公表できないと述べられていて、後でドイルが「しぶしぶ」書かざるを得なくなったものです。
同じようなキーワードで書かれている両者ですが、『海軍条約』の方はワトスンの友だちが登場して、苦境にある彼を助けてやりたいという気持ちが根底にあり、その友人フェルプスの住まいも田舎で、ワトスンとホームズが二人して出張って行くので、なんとなくアットホームなものを感じます。
トリックや真相解明に至るホームズの推理は、種明かしを読めば「な〜んだ!」となりますが、前述したように私にはさっぱりわかりませんでした・・・。

(このDVDは、『海軍条約事件』と『美しき自転車乗り』のカップリングで、この写真は後者のものです。)
ジェレミー・ブレット主演でドラマ化された『海軍条約』は、おおむね、原作に忠実な作りです。
『ギリシア語通訳』では陰惨な感じの屋敷が舞台になっていましたが、この『海軍条約』では、屋敷も庭もとてもきれいなものを使っています。
(こちらのサイト221b Baker Street の管理人さんも、またまた私と似たような感想を書かれています。このサイトはネタバレがありますので、参照の場合はご注意を。)
特に、フェルプスの病室となる部屋は、窓が大きく、原作の描写通りに花も飾られて、ホームズに事件の仔細を語るフェルプスのバックにも花を入れていて、その美しさが、苦悩し憔悴しているフェルプスと対照的です。
部屋の美しさが、とっさのことに偶然、この部屋を病室にした、という設定に説得力を持たせています。(こういう部屋に住みたいな・・・と、私は思いました。)
また、いつもは黒っぽい衣装が多いホームズが、このドラマでは白っぽい、夏らしいスーツ姿で、ステッキを持って調査をする姿が軽快です。
なんとなく、「夏の田舎を堪能」という言葉が浮かびました。
事件調査のために、ホームズは、また馬と共演しています。影を上手く使ったり、ラストのフェルプス向け(?)の茶目っ気のある演出(これは原作通り)なんかは楽しいですね。
見終わって、ちょっと微笑むようなエンディングです。

「シャーロック・ホームズ全集」と作者についてのページ
『シャーロック・ホームズの思い出(下)』の説明ページもどうぞ、ご覧ください。
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今日は『海軍条約』についてです。
今日、初めてこのブログにお越しいただいた方のために、偕成社版の『シャーロック・ホームズ全集』の説明を少し。(2度目以降の方は、適当にとばして下さい。)

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この偕成社版は、一般向けの文章を子どもに読みやすいように、平易な文章にしたシリーズです。中学生以上の方なら、一般向けの本の方をお勧めします。
『シャーロック・ホームズの思い出(下)』は、偕成社版の「シャーロック・ホームズ全集」の8冊目です。ホームズシリーズの2番目の短編集です。
『シャーロック・ホームズの思い出』には、11編が収録されていますが、この偕成社版は、子ども向けなので、ページ数の関係か、上下巻に分冊されています。
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この本の表紙画像は、出版社の許可をいただいて、私の本サイトの『シャーロック・ホームズの思い出(下)』の説明ページに掲載しています。

『海軍条約』では、珍しくワトスンの学生時代の友人が登場します。外務省勤務のエリート、パーシー・フェルプスが大事な文書を紛失して、ワトスンを通じてホームズに助けを求めてくるという発端です。
この短編には、外務省のフェルプスの事務室などの簡単な見取り図が挿入されています。(ホームズに見せるために、フェルプスが描いたという設定。)
私は、推理小説の途中に挟まれているこういう見取り図が大好きです。
初めてこの短編を読んだときには、この図を楽しんで眺めつつ、推理をめぐらしたものですが、犯人はさっぱりわかりませんでした。短編だし、登場人物のリストをよく考えれば、わかったかも知れない・・・んですが、ドイルの一本勝ちでした。
外務省、大臣、重要文書の紛失とくると、後に書かれた『『シャーロック・ホームズの帰還』収録の『第二の血痕(しみ)』を連想します。
実は『第二の血痕(しみ)』は、この『海軍条約』の冒頭でも名前のみが挙げられて、今は公表できないと述べられていて、後でドイルが「しぶしぶ」書かざるを得なくなったものです。
同じようなキーワードで書かれている両者ですが、『海軍条約』の方はワトスンの友だちが登場して、苦境にある彼を助けてやりたいという気持ちが根底にあり、その友人フェルプスの住まいも田舎で、ワトスンとホームズが二人して出張って行くので、なんとなくアットホームなものを感じます。
トリックや真相解明に至るホームズの推理は、種明かしを読めば「な〜んだ!」となりますが、前述したように私にはさっぱりわかりませんでした・・・。

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(このDVDは、『海軍条約事件』と『美しき自転車乗り』のカップリングで、この写真は後者のものです。)
ジェレミー・ブレット主演でドラマ化された『海軍条約』は、おおむね、原作に忠実な作りです。
『ギリシア語通訳』では陰惨な感じの屋敷が舞台になっていましたが、この『海軍条約』では、屋敷も庭もとてもきれいなものを使っています。
(こちらのサイト221b Baker Street の管理人さんも、またまた私と似たような感想を書かれています。このサイトはネタバレがありますので、参照の場合はご注意を。)
特に、フェルプスの病室となる部屋は、窓が大きく、原作の描写通りに花も飾られて、ホームズに事件の仔細を語るフェルプスのバックにも花を入れていて、その美しさが、苦悩し憔悴しているフェルプスと対照的です。
部屋の美しさが、とっさのことに偶然、この部屋を病室にした、という設定に説得力を持たせています。(こういう部屋に住みたいな・・・と、私は思いました。)
また、いつもは黒っぽい衣装が多いホームズが、このドラマでは白っぽい、夏らしいスーツ姿で、ステッキを持って調査をする姿が軽快です。
なんとなく、「夏の田舎を堪能」という言葉が浮かびました。
事件調査のために、ホームズは、また馬と共演しています。影を上手く使ったり、ラストのフェルプス向け(?)の茶目っ気のある演出(これは原作通り)なんかは楽しいですね。
見終わって、ちょっと微笑むようなエンディングです。

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