先日、「名探偵ポアロ」シリーズの『ホロー荘の殺人』について書きました。
その記事で、舞台を日本に移して映画化されたものについても述べましたが、その映画のタイトルは『危険な女たち』。
内容はともかくとして、原作が好きな私としては、このタイトルは、ちょっとニュアンスが違う・・・と思い、違和感を覚えました。
ただ、原作のタイトルが味も素っ気もない“THE HOLLOW”。これは、家の名前です。だから、日本語のタイトルが『ホロー荘の殺人』(ハヤカワ・ミステリ文庫のタイトルです。)となるのは、まあ当たり前ですね。
これをただの「ホロー」としたら、アガサ・クリスティを知らない人なら「ホラー」と間違えそうです。
でも、映画のタイトルはもうちょっと、原作の雰囲気を残したものを付けて欲しかった、とファンの立場としては思います。

タイトルで言えば、もっとがっかりしたのは、『鏡は横にひび割れて』を原作とした映画です。
なんと映画のタイトルは「クリスタル殺人事件」。
これはミス・マープルが探偵役の物語ですが、『鏡は横にひび割れて』というのは、テニスンの詩からとった、まことに文学的なタイトルなんです。
この「テニスン」というのは、イギリスの詩人。日本ではあまりなじみが無いと思いますが、『赤毛のアン』にも登場していて、英語圏の国ではよく知られていたようです。(現在はどうかわかりません。なにしろ19世紀の人だし。)
『赤毛のアン』では、アンがテニスンの詩に出てくるという、エレーン姫を真似てお芝居をするシーンがあります。アンは小舟に乗って流されて、舟の底にひびが入ってとんでもない目に遭う・・・という顛末になっています。
子どもの頃に『赤毛のアン』を読んで印象に残っていたので、この『鏡は横にひび割れて』を読んだときには、「ああ、あのテニスンの詩か」とすぐ思ったものです。
『鏡は横にひび割れて』に出てくるテニスンの詩のタイトルは、「レイディ・オブ・シャロット」というのだそうです。この詩の言葉が、ミス・マープルの住んでいる町で起きた殺人事件の謎を解く鍵・・・というか、とにかく重要なモチーフになっています。

この『鏡は横にひび割れて』も、私のお気に入りですが、そのお気に入りを原作として、エリザベス・テイラーが出演して重要な女優の役を演じた、その映画のタイトルが『クリスタル殺人事件』。
ほんとにがっくりきました。なんで「クリスタル」?
どうしてもカタカナにしたいのなら、鏡は「ミラー」でしょう・・・。
その映画の(英語の)タイトルは、アマゾンの画像で見る限り、“MIRROR CRACK’D”。
原作の英語のタイトルは“THE MIRROR CRACK’D FROM SIDE TO SIDE”で、「クリスタル」なんて言葉はどこにもないのに。
文学的な香りのするタイトルが、急に安っぽく感じられました。原作を知らない人なら、何も感じないでしょうけれど。
上のアマゾンの画像の写真、文学の香りはまったくしないし、まるでただの恐怖映画のよう。クリスティファンとしては、無念です・・・。
調べてみたら、映画化されたのは、1980年でした。この映画のエリザベス・テイラーは、若いとはいえない年のはずでしたが、とてもきれいで印象に残っています。

クリスティの作品の紹介ページはまだないのですが、本サイトもよろしく。
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その記事で、舞台を日本に移して映画化されたものについても述べましたが、その映画のタイトルは『危険な女たち』。
内容はともかくとして、原作が好きな私としては、このタイトルは、ちょっとニュアンスが違う・・・と思い、違和感を覚えました。
ただ、原作のタイトルが味も素っ気もない“THE HOLLOW”。これは、家の名前です。だから、日本語のタイトルが『ホロー荘の殺人』(ハヤカワ・ミステリ文庫のタイトルです。)となるのは、まあ当たり前ですね。
これをただの「ホロー」としたら、アガサ・クリスティを知らない人なら「ホラー」と間違えそうです。
でも、映画のタイトルはもうちょっと、原作の雰囲気を残したものを付けて欲しかった、とファンの立場としては思います。

タイトルで言えば、もっとがっかりしたのは、『鏡は横にひび割れて』を原作とした映画です。
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なんと映画のタイトルは「クリスタル殺人事件」。
これはミス・マープルが探偵役の物語ですが、『鏡は横にひび割れて』というのは、テニスンの詩からとった、まことに文学的なタイトルなんです。
この「テニスン」というのは、イギリスの詩人。日本ではあまりなじみが無いと思いますが、『赤毛のアン』にも登場していて、英語圏の国ではよく知られていたようです。(現在はどうかわかりません。なにしろ19世紀の人だし。)
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『赤毛のアン』では、アンがテニスンの詩に出てくるという、エレーン姫を真似てお芝居をするシーンがあります。アンは小舟に乗って流されて、舟の底にひびが入ってとんでもない目に遭う・・・という顛末になっています。
子どもの頃に『赤毛のアン』を読んで印象に残っていたので、この『鏡は横にひび割れて』を読んだときには、「ああ、あのテニスンの詩か」とすぐ思ったものです。
『鏡は横にひび割れて』に出てくるテニスンの詩のタイトルは、「レイディ・オブ・シャロット」というのだそうです。この詩の言葉が、ミス・マープルの住んでいる町で起きた殺人事件の謎を解く鍵・・・というか、とにかく重要なモチーフになっています。

この『鏡は横にひび割れて』も、私のお気に入りですが、そのお気に入りを原作として、エリザベス・テイラーが出演して重要な女優の役を演じた、その映画のタイトルが『クリスタル殺人事件』。
ほんとにがっくりきました。なんで「クリスタル」?
どうしてもカタカナにしたいのなら、鏡は「ミラー」でしょう・・・。
その映画の(英語の)タイトルは、アマゾンの画像で見る限り、“MIRROR CRACK’D”。
![]() | クリスタル殺人事件 アンジェラ・ランズベリー、ジェラルディン・チャップリン 他 (2004/11/25) ジェネオン エンタテインメント この商品の詳細を見る |
原作の英語のタイトルは“THE MIRROR CRACK’D FROM SIDE TO SIDE”で、「クリスタル」なんて言葉はどこにもないのに。
文学的な香りのするタイトルが、急に安っぽく感じられました。原作を知らない人なら、何も感じないでしょうけれど。
上のアマゾンの画像の写真、文学の香りはまったくしないし、まるでただの恐怖映画のよう。クリスティファンとしては、無念です・・・。
調べてみたら、映画化されたのは、1980年でした。この映画のエリザベス・テイラーは、若いとはいえない年のはずでしたが、とてもきれいで印象に残っています。

クリスティの作品の紹介ページはまだないのですが、本サイトもよろしく。
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