おもしろい本

読書案内サイト「こども図書館ドットコム」の別館ブログです。 サイトで紹介している本のネタバレコメントを受け付けます。絵本・ファンタジー・ミステリーなどが中心。

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懐かしの『MASTERキートン』復活

なかなか時間が取れず、本サイト(「こども図書館ドットコム」)の更新ができずにいます。

サイトの新しい「目次」作りは、1ページずつの手作業で、それが何百ページもあって、少しずつ進めてはいますが、まだ更新は無理な状態です。

夜にパソコンに向かうのが無理なので、それがネックになっています。

それでも、寝る前などに、本はいろいろと読んでいます。

特に「ビックコミックオリジナル」は、私の長年の愛読書です。

今回の最新号から、以前に長期連載されていて、大好きだった浦沢直樹さんの『MASTERキートン』が復活しました。

タイトルは、『MASTERキートンReマスター』となっています。

オリジナル本誌には、「20年ぶり」と書かれていましたが、私の持っている単行本の最終巻(18巻)の奥付には、1994年10月1日に初版発行となっています。

MASTERキートン 8 完全版 (ビッグ コミックス〔スペシャル〕)MASTERキートン 8 完全版 (ビッグ コミックス〔スペシャル〕)
(2012/02/29)
浦沢 直樹、勝鹿 北星 他

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本誌のコピーにあるように、内容は、「知的サスペンス」「学術サスペンス」です。

考古学と国際政治と軍事とが絡みあって、なかなか勉強になる上に、キートンの暖かい人柄が好きで、当時出版された18巻全部持っています。

現在では、『MASTERキートン完全版』としてリニューアルされて、再出版されているようです。

さて、予告を見てから楽しみにしていた『MASTERキートンReマスター』の第一回では、キートンは、最終回で発掘をしていたルーマニアの大学で講義をしているところから始まります。

少し白髪が出てきて、発掘していた最終回から10年後という設定でしたが、相変わらず相棒のダニエルに翻弄されていたりして、「帰ってきてくれた!!」という楽しい気分で読み始めました。

すぐに舞台は冒頭にちょっと出てきたイタリアへ飛び、人身売買組織に絡んだかなりヘヴィな物語になっています。

東日本大震災で大き過ぎる痛手をこうむった日本ですが、社会秩序などの点では安心できるので、日本に住む身としては、この第一回の物語を読んで、「こんなことが本当にあるのか~?」と思ってしまいました。

もちろん、フィクションではあるでしょうけれど、たぶんこういう「悪」は存在していると思います。

某国とか某某国では、警察が信用できないとか、賄賂で動くとか、権力者の手先とか、少し新聞や本を読んでいれば頭に入ってきます。

いろいろと考えさせられる、第一回でした。

次回のキートン登場は、5月とか。残念ながら毎回の登場ではないようです。

個人的には、キートンの娘の百合子ちゃんがどうなったかや、前のシリーズの最後に「来て下さい。」と呼びかけた妻が登場するかや、太平おじいちゃんが登場してくれるか、が気になります。

オックスフォード留学を目指していた百合子ちゃんのその後はどうしても知りたいので、彼女の登場も楽しみにして待ちたいと思っています。

まだ、というか前回のシリーズは若すぎて知らなかった、読んでいないという、考古学や世界情勢などに多少なりとも興味のある方には、お勧めのマンガです。

作品を貫くのは暖かいヒューマニズムですので、ハードな問題を取り扱っていて考えされられることはあっても、読後感は良い物語です。

MASTERキートン 8 完全版 (ビッグ コミックス〔スペシャル〕)MASTERキートン 8 完全版 (ビッグ コミックス〔スペシャル〕)
(2012/02/29)
浦沢 直樹、勝鹿 北星 他

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アニメ化されたので、DVDも出ているようです。

MASTERキートン File1 [DVD]MASTERキートン File1 [DVD]
(1999/12/22)
傷@島邦明

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下弦の月

先日、図書館でこの本を見つけました。コミックスだけど、ハードカバーの立派な装丁の本です。

下弦の月―Last quarter (上)下弦の月―Last quarter (上)
(2004/09/17)
矢沢 あい

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作者は矢沢あいさん。お名前は知っていましたが、作品を読んだことはありませんでした。

タイトルに惹かれて手に取りました。

表紙の絵の家の雰囲気がとてもすてきで、でも、「もしかしたら、ホラーかな?」と一瞬思いました。全体にミステリアスな印象の絵なので。

ホラーはいやでしたが、パラパラ中をめくってみると、幽霊っぽい人(?)は出てくるものの、登場する子どもの絵柄がとてもかわいいし、心理描写が私の好みだったので、ともかく借りてきました。

読み始めてみると、とてもおもしろくて、ページをめくるのが楽しみな物語でした。(こわくありません。但し、一瞬、ソクッとするコマが一つだけありました。かわいい少女を描いているだけ、なんですが、この辺り、作者の力量を感じました。)

以下、少々ネタバレを含みますので、未読の方はご注意を。

下弦の月―Last quarter (上)下弦の月―Last quarter (上)
(2004/09/17)
矢沢 あい

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物語の核となるのは、17才の女子高校生「美月」と、20才の金髪碧眼のイギリス人ミュージシャン「アダム」の恋。その恋にまつわる謎を、小学5年生になったばかりの子どもたち4人が狂言回しとなって、解き明かしてゆきます。


最初は、心に傷を抱えた者同士の、ごくまっとうなラブストーリーかと思いきや、いきなり交通事故発生で、読者は、美月は死んじゃったのだろうか、と思わされます。

美月とほぼ同時刻に事故にあったと思われる女の子の蛍(ほたる)と、三途の川ならぬ三途の柵で出会うことから、余計そう思われるのですが、作者は大きな仕掛けをしています。

始めの「ACT1 MIZUKI」で、読者には、美月とアダムの恋模様がわかっているので、蛍たち4人がだんだんにその謎に迫ってゆく過程は、まるで「刑事コロンボ」を見ているのと同じように感じられます。

つまり、結末はわかっている・・・と思わされているので、「がんばれ小学生4人組!」と言う気持ちになって読んでゆくのですが、作者はもうひとひねりして、この印象的な屋敷に昔住んでいた一家を登場させています。

途中までは、どうやって蛍たち4人組が真相に迫るのかが、楽しみなのですが、後半は、読者もどう物語が転んでゆくのかわからず、蛍たちと共に謎を追いかける展開になります。

もとは「りぼん」に連載されていたそうで、まずは小学生を対象にした物語と思いますが、その年令の子どもたちに読ませるのに、とてもいい作品のように思います。(一部、中3で性体験の描写のコマは「?」と思うけれど、さらっとだし、美月の人柄を描くために必要なところと思うので。でも、私が読んでいた頃の「りぼん」ならここまでは描かないかな。)

なによりもいいのは、狂言回しとなる蛍たち4人組。

矢沢あいさんは、子どもを描くのがとても上手くて、それぞれの個性をきれいに描き分けて、4人の友情や淡い恋の様子も、五十路を過ぎた私にも、納得できるように描いています。

私のお気に入りはかわいい蛍。素直で優しい子として描かれています。

そして、コマ割の上手さは特筆もので、まるで上質な映画のシーンのようです。絵がきれいなので、とてもきれいに「決まる」んですね。

4人が必死にアダムの手がかりを求めて走り回り、その手がかりが与えられるシーンは、そのまま映画にしてもいいくらいのかっこいいコマ割りです。

どうやら、私と同じように思った映画監督さんがいたようで、すでに映画化されていたそうです。

でも、アダムがイギリス人ではなく、日本人とイギリス人のハーフという設定で日本人が演じ、子どもたちも中学生2人という設定に変えられたそうなので、私としては、見ないほうがいいかと思ってます。

なにしろ、蛍たち4人の友情物語がとても気に入ったので、それがないと、がっかりですから。

必死に美月のために走り回る子どもたちと、それに答えてぎりぎりのところでこの世に舞い戻る美月の姿を通して、私は、「辛いことがあっても自殺をしないで、与えられた命を精いっぱい生きよう」というメッセージと、「たとえ微力に思えても、人が人を思ってする一生懸命の努力と優しさが人に力を与える」というメッセージを受け取りました。

ファンタジーを楽しめる人であれば、大人でも充分感動できる作品です。

但し、子どもたちの姿はとてもきれいに描かれていて、魅力的なのですが、肝心のアダムのデッサンが、一部狂っているように見えるところがあるのが、残念でした。

上半身や顔は魅力的なのですが、腰から下が平面的に見えるのと、胴が長すぎるのでは?と見えるコマがあったので。少女マンガではよくあることですが、でも、子どもたちはちゃんと生身の人間として感じられる絵柄だし、とてもきれいに描かれているので、その点だけが惜しいと思います。

下弦の月―Last quarter (下)下弦の月―Last quarter (下)
(2004/09/17)
矢沢 あい

商品詳細を見る


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