私のサイト「こども図書館ドットコム」では、「ナルニア国ものがたり」シリーズを紹介しています。
『さいごの戦い』は、シリーズ7冊目で、ナルニア年代記としても7冊目の最終巻です。このシリーズは、1冊づつ独立して楽しめる作りになっていますが、この巻は必ずシリーズの最後に読むことをお勧めします。
ナルニアの、街灯あと野の西遠くに住んでいる、大毛ザル「ヨコシマ」はライオンの毛皮を手に入れます。ヨコシマは、召使扱いをしているロバの「トマドイ」に、その毛皮をかぶらせてアスランを詐称させます。
それから三週間ほど後、ナルニアの若い王チリアンは、親友の一角獣「たから石」と共に狩小屋に滞在していました。
ふたりは鳥やリスなどが「アスランきたる」と告げていることについて話し合っていましたが、やって来たセントールの「星うらべ」から、星の動きがナルニアに大きな災厄がふりかかると告げていると聞きます。

この巻は、ナルニアのさいごの戦いが描かれます。シリーズの中で、一番キリスト教色が濃い作品で、特にその趣きが強いラストに対しては、批判的な読者も多いようです。
私のサイトでは、岩野礼子さんの『イギリス・ファンタジーの旅』という本を紹介していますが、この本の中でも、『さいごの戦い』のラストについては批判的に述べられています。
私も、最初にこの本のラストを読んだときは、かなりショックでした。他の多くの児童文学と同じように、「多分、最後はこんな感じで終わるだろう」と無意識のうちに予想を立てて読んでいましたから、この結末は予想外でした。
その後再読するうちに、作者はキリスト教に関する著作もある「バリバリの」キリスト教徒だから、作者にとっては、むしろこの結末は自然なのかも知れないと思うようになりました。
オールスター総出演の辺りから、なんとなくその結末を思わせるような雰囲気があるので、勘の鋭い人なら「これは!」と気付くかもしれません。
他の6巻を読んできた読者は、やはりこの巻を読まないととすっきりしないでしょうから、覚悟して読むことをお勧めします。
この巻で最も印象に残るのは、最後の王となった若いチリアン王です。アスランが言うように、「もっとも暗い時」に自分が守るべきナルニアのために、文字通り死力を尽くします。
この巻のストーリーは、まるで現在の社会の縮図に思えるようなところもあります。
私は「ナルニアの最後の戦い」というのが辛くて、他の巻ほどは読み返しません。でも、チリアン王や、王に思いやりや忠誠を尽くす物言うけものたちの姿に触れたくて、やはり時々、無性に読みたくなります。
いろいろと考えされられる巻です。
「ナルニア国ものがたり」シリーズと作者についてのページ
『さいごの戦い』の説明ページもどうぞ、ご覧ください。
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『さいごの戦い』は、シリーズ7冊目で、ナルニア年代記としても7冊目の最終巻です。このシリーズは、1冊づつ独立して楽しめる作りになっていますが、この巻は必ずシリーズの最後に読むことをお勧めします。
![]() | さいごの戦い C.S. ルイス、C.S. Lewis 他 (2005/11/11) 岩波書店 この商品の詳細を見る |
ナルニアの、街灯あと野の西遠くに住んでいる、大毛ザル「ヨコシマ」はライオンの毛皮を手に入れます。ヨコシマは、召使扱いをしているロバの「トマドイ」に、その毛皮をかぶらせてアスランを詐称させます。
それから三週間ほど後、ナルニアの若い王チリアンは、親友の一角獣「たから石」と共に狩小屋に滞在していました。
ふたりは鳥やリスなどが「アスランきたる」と告げていることについて話し合っていましたが、やって来たセントールの「星うらべ」から、星の動きがナルニアに大きな災厄がふりかかると告げていると聞きます。

この巻は、ナルニアのさいごの戦いが描かれます。シリーズの中で、一番キリスト教色が濃い作品で、特にその趣きが強いラストに対しては、批判的な読者も多いようです。
私のサイトでは、岩野礼子さんの『イギリス・ファンタジーの旅』という本を紹介していますが、この本の中でも、『さいごの戦い』のラストについては批判的に述べられています。
私も、最初にこの本のラストを読んだときは、かなりショックでした。他の多くの児童文学と同じように、「多分、最後はこんな感じで終わるだろう」と無意識のうちに予想を立てて読んでいましたから、この結末は予想外でした。
その後再読するうちに、作者はキリスト教に関する著作もある「バリバリの」キリスト教徒だから、作者にとっては、むしろこの結末は自然なのかも知れないと思うようになりました。
オールスター総出演の辺りから、なんとなくその結末を思わせるような雰囲気があるので、勘の鋭い人なら「これは!」と気付くかもしれません。
他の6巻を読んできた読者は、やはりこの巻を読まないととすっきりしないでしょうから、覚悟して読むことをお勧めします。
この巻で最も印象に残るのは、最後の王となった若いチリアン王です。アスランが言うように、「もっとも暗い時」に自分が守るべきナルニアのために、文字通り死力を尽くします。
この巻のストーリーは、まるで現在の社会の縮図に思えるようなところもあります。
私は「ナルニアの最後の戦い」というのが辛くて、他の巻ほどは読み返しません。でも、チリアン王や、王に思いやりや忠誠を尽くす物言うけものたちの姿に触れたくて、やはり時々、無性に読みたくなります。
いろいろと考えされられる巻です。
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