おもしろい本

読書案内サイト「こども図書館ドットコム」の別館ブログです。 サイトで紹介している本のネタバレコメントを受け付けます。絵本・ファンタジー・ミステリーなどが中心。

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さいごの戦い ナルニア国ものがたり7

私のサイト「こども図書館ドットコム」では、「ナルニア国ものがたり」シリーズを紹介しています。

『さいごの戦い』は、シリーズ7冊目で、ナルニア年代記としても7冊目の最終巻です。このシリーズは、1冊づつ独立して楽しめる作りになっていますが、この巻は必ずシリーズの最後に読むことをお勧めします。

さいごの戦い さいごの戦い
C.S. ルイス、C.S. Lewis 他 (2005/11/11)
岩波書店
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ナルニアの、街灯あと野の西遠くに住んでいる、大毛ザル「ヨコシマ」はライオンの毛皮を手に入れます。ヨコシマは、召使扱いをしているロバの「トマドイ」に、その毛皮をかぶらせてアスランを詐称させます。

それから三週間ほど後、ナルニアの若い王チリアンは、親友の一角獣「たから石」と共に狩小屋に滞在していました。

ふたりは鳥やリスなどが「アスランきたる」と告げていることについて話し合っていましたが、やって来たセントールの「星うらべ」から、星の動きがナルニアに大きな災厄がふりかかると告げていると聞きます。

               

この巻は、ナルニアのさいごの戦いが描かれます。シリーズの中で、一番キリスト教色が濃い作品で、特にその趣きが強いラストに対しては、批判的な読者も多いようです。

私のサイトでは、岩野礼子さんの『イギリス・ファンタジーの旅』という本を紹介していますが、この本の中でも、『さいごの戦い』のラストについては批判的に述べられています。

私も、最初にこの本のラストを読んだときは、かなりショックでした。他の多くの児童文学と同じように、「多分、最後はこんな感じで終わるだろう」と無意識のうちに予想を立てて読んでいましたから、この結末は予想外でした。

その後再読するうちに、作者はキリスト教に関する著作もある「バリバリの」キリスト教徒だから、作者にとっては、むしろこの結末は自然なのかも知れないと思うようになりました。

オールスター総出演の辺りから、なんとなくその結末を思わせるような雰囲気があるので、勘の鋭い人なら「これは!」と気付くかもしれません。

他の6巻を読んできた読者は、やはりこの巻を読まないととすっきりしないでしょうから、覚悟して読むことをお勧めします。

この巻で最も印象に残るのは、最後の王となった若いチリアン王です。アスランが言うように、「もっとも暗い時」に自分が守るべきナルニアのために、文字通り死力を尽くします。

この巻のストーリーは、まるで現在の社会の縮図に思えるようなところもあります。

私は「ナルニアの最後の戦い」というのが辛くて、他の巻ほどは読み返しません。でも、チリアン王や、王に思いやりや忠誠を尽くす物言うけものたちの姿に触れたくて、やはり時々、無性に読みたくなります。

いろいろと考えされられる巻です。


「ナルニア国ものがたり」シリーズと作者についてのページ
『さいごの戦い』の説明ページもどうぞ、ご覧ください。

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魔術師のおい ナルニア国ものがたり6

私のサイト「こども図書館ドットコム」では、「ナルニア国ものがたり」シリーズを紹介しています。

『魔術師のおい』は、シリーズ6冊目ですが、ナルニア年代記としては1作目に当たります。このシリーズは、1冊づつ独立して楽しめる作りになっています。

魔術師のおい 魔術師のおい
C.S. ルイス、C.S. Lewis 他 (2005/11/11)
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まだ、「シャーロック・ホームズがロンドンに住んでいた」頃、少女ポリーは隣家にやって来た少年ディゴリーと知り合います。

ディゴリーは母親と一緒に、母の兄であるアンドルー・ケタリー氏の家に身を寄せたのですが、母親は重い病気で臥せっていました。

母を気遣いながらも、ディゴリーはポリーと仲良くなります。そしてポリーはディゴリーから、アンドルーおじさんにはなにか普通でない、怪しい挙動があることを聞きます。

               

この巻は、ナルニアがどうやってできたのか、ナルニアになぜ街灯があったのか、ペペンシーの四兄妹が疎開した先の大きなお屋敷の学者先生は誰だったのか、なぜ学者先生のお屋敷にあった衣装ダンスがナルニアへの通路になっていたのかなど、数々の謎が解ける「ナルニア創世記」です。

作者本人が、この1巻目から読むようにと希望していたそうで、この巻のみを読んでも楽しめます。しかし、発表順に読んでくると、この巻で先に述べた疑問が一気に解けるので、推理小説的な楽しみを味わえます。

私は、訳者の瀬田さんが書かれているように、発表順に読む方が楽しいと思っています。

この本のナルニア創世の記述は、J・R・R・トールキンの「指輪物語」の舞台である「中つ国」の創世記『シルマリルの物語』と似ているところがあります。

しかし、『シルマリルの物語』が大人向けで、おごそかで、神話のような(ちょっとわかりにくい)記述であるのに対して、この『魔術師のおい』のナルニア創世の記述は、児童向けの物語なので、おごそかな場面を含みつつも楽しくおもしろい文章です。

異世界ファンタジーかつタイムトラベルファンタジーでもある、盛りだくさんの物語で、とても危険な女王と、女王に引きずりまわされるアンドルーおじさんの行動の記述には、ユーモラスな面もあります。

そして一部にアンデルセンの『雪の女王』を連想させるところがあります。

一言でいうと、次はどうなるのか気になってページをめくらずにいられない、引き込まれてしまう巻です。


「ナルニア国ものがたり」シリーズと作者についてのページ
『魔術師のおい』の説明ページもどうぞ、ご覧ください。

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